この度、高森町長として4期目の再選を果たすことができました。
改めまして、町民の皆さまをはじめ、これまで高森町にお力添えをいただきましたすべての皆さまに心より深く感謝申し上げます。
私は、町長初挑戦の頃より、進むべき町のビジョンを明確に記した政策集を掲げており、今期で4冊目となりました。
1期目のスローガンは「新しい高森町へ!」、2期目は「さらに加速」、3期目は「加速続行」、そして4期目は「次の展開」です。
これからも、高森町を応援していただく皆さまからのご指導ご鞭撻、ご理解ご協力をいただきながら、職員とともに務めを果たして参ります。
これまでの12年間を振り返りますと、九州北部豪雨災害や雪害、そして、未曽有の災害であった熊本地震、これまで経験したことのないコロナウイルス感染症対策など、次から次に襲いかかる災害との闘いでありました。
そのような中でも住民の命を預かり守るということを最優先に、先を見据えた「今できること」を、スピード感をもって、ただひたすらに走り続けた12年でもありました。
その結果として、福祉や教育、子育て、これから全線開通する
南阿蘇鉄道、多くの入学生を迎えた高森高校など、高森町の未来や希望として形にすることができました。
しかし、一番大切なことは、これまでとこれからを繋いでいく
「次の展開」ネクストステージです。
4期目の施策の一つひとつに関しましては、政策集に載せておりますが、今期の施策のキーワードが2つあります。
まず1つ目は、令和5年7月15日に熊本地震から7年3カ月もの長い年月を経て、いよいよ南阿蘇鉄道が全線復旧いたします。
同時にJR豊肥本線乗入れが実現し、さらに便利で利用いやすい鉄道になります。
一方、国や県、高森町を取り巻く現状としまして、コロナウイルス感染症の5類への移行や菊陽町へのTSMC進出、高森高校新学科設立など好条件の追い風が吹いております。
これまで築いてきたエンターテイメント業界との連携をさらに
強化しながら、好条件の追い風に乗り、観光、移住定住、企業進出など、幅広い分野で選ばれる町を目指し、南阿蘇鉄道完全復旧後のまちづくりを進めます。
次に2つ目です。
2023年度の子ども家庭庁の発足や、政府、国会における子育て支援のあり方の検討、議論がなされていることを踏まえ、町独自の子育ての環境改善に取り組みます。
私は、これまで「子どもの学びの環境」に力を入れてきました。
同時に、「子育て支援」についても、子ども医療費やインフルエンザ予防接種の完全無料化など県内の他の市町村よりも充実させてきました。
どの市町村でも幼児期を中心にした取り組みはありますが、子どもが生まれてから自立するまで、継続性のある支援を準備する必要があります。
支援の内容は経済的支援と精神的支援を中心に構成します。
全国的に見ても、共働きの核家族の家庭が増加しており、保育所等へは3歳未満児での入園がほとんどです。
3歳未満児は保育料無償化の対象となっていないため、独自の支援制度を準備します。
一方で、子どもが小さい間は一緒に過ごしたいと考える保護者にとっては、保育料無償化等の恩恵がないことになります。家庭保育は大変な労力が必要であると私も認識しています。この労力に報いるためにも、在宅育児への支援策も必要だと考えております。
また、幼少時から自立に向けての支援策としては、子育て全般に係る費用負担の軽減や完全無料化、町独自の奨学金制度(大学等進学時)、職業に繋がる資格取得支援制度など多岐にわたるよう検討し、予算規模も拡大していきたいと思います。
多くの自治体が掲げる課題の少子高齢化社会を乗り切っていくためには、次の世代を育んでいく「人材育成」が最も重要です。
そして、少子高齢化に歯止めがかからない高森町にとりましては、ひとり一人がとても大切な「人財」です。
今の高森町を築くためにご尽力いただいた人生の先輩方、先人の皆さまに深く感謝し、これまで創りあげてきた高森町と、これからの時代を担っていく世代のために、希望ある高森町として繋いでいけるようにまっすぐ、ぶれずに取り組んでまいります。